24時間換気が寒いときの対策7つ|止めずに給気口で調節する

壁の丸い給気口 生活
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冬になると、24時間換気の給気口から冷たい空気が入ってきて寒い。
「止めてしまいたい」と思う方は多いと思います。
結論からお伝えします。
24時間換気は止めずに、「給気口の開き具合」と「冷気の通り道」を調節するのが正解です。
スイッチを切ったり、給気口をふさいだりすると、寒さはやわらぎますが、こんどは結露とカビの原因になります。
この記事では、寒くなる理由と、止めずにできる対策を、効果の大きい順に整理しました。
※制度の内容は2026年10月時点で確認したものです。

先に結論|寒さ対策7つ

# 対策 費用 効果
1 給気口の開きを絞る(全閉にはしない) 0円 大
2 給気口の下・正面に、ベッドやソファを置かない 0円 大
3 換気の強さを「弱」にする 0円 中
4 給気口に風よけカバーを付ける 1,000〜3,000円 中
5 暖房の風が、給気口の冷気と混ざるようにする 0円 中
6 給気口のフィルターを掃除する 0円 小(換気の質は上がる)
7 熱交換型の換気設備に替える 数十万円〜 大(リフォーム)
お金をかけずにできる1〜3だけで、体感はかなり変わります。
順に説明します。

なぜ24時間換気は寒いのか

24時間換気の空気の流れ

24時間換気は、2003年7月の建築基準法の改正で、住宅に設置が義務づけられた設備です。
建材や家具から出る化学物質を外へ出すためのもので、1時間に部屋の空気の半分が入れ替わる量が基準になっています。
マンションや一般的な戸建てで多いのは、次のしくみです。
  • 出すほう……浴室・トイレ・洗面所の換気扇が、弱く回り続ける
  • 入れるほう……各部屋の壁にある給気口から、外の空気がそのまま入ってくる
入ってくる空気を暖めるしくみがないので、冬は外の気温のままの空気が、部屋に流れ込みます。
外が5℃なら、給気口のまわりには5℃の空気が落ちてくる。寒く感じるのは、故障ではなく、しくみどおりの動きです。

止める・ふさぐをおすすめしない理由

スイッチを切る、給気口をテープや布でふさぐ。
寒さはすぐにやわらぎますが、次のことが起きます。
起きること 理由
窓や壁の結露が増える 料理・入浴・洗濯物・人の息から出る湿気が、外へ出ていかない
カビが出やすくなる とくに北側の部屋、クローゼット、家具の裏
においがこもる 空気が入れ替わらない
玄関ドアが重くなる・音がする 換気扇だけ回して給気口をふさぐと、部屋の中の気圧が下がる
最近のマンションは、すき間がほとんどありません。
昔の家は、止めてもすき間から自然に空気が入れ替わりましたが、気密の高い建物ほど、換気を止めた影響が大きく出ます。
結露が出てしまったときの責任の考え方は、こちらにまとめています。
→ マンションの結露は誰の責任?分譲と賃貸で変わる負担のルール

対策1〜3|お金をかけずにできること

1. 給気口の開きを絞る

壁の給気口は、ふたを回す・押す・つまみを動かすことで、開き具合を変えられるものがほとんどです。
冬のあいだは、全開から「半分〜少し開いている」くらいまで絞ります。
全閉にはしないでください。
少しでも開いていれば、空気は入れ替わります。入ってくる量が減るぶん、冷気も減ります。
部屋ごとに変えるのも、ひとつの方法です。
寝室やリビングなど長くいる部屋は絞りぎみに、人のいない部屋や廊下に近い給気口は開けぎみに。家全体として空気の入口を残しておけば、換気は保てます。

2. 給気口の下に、ベッドやソファを置かない

冷たい空気は重いので、給気口から入ると壁に沿って下へ落ちます。
その真下にベッドの頭やソファがあると、冷気を直接浴びることになります。
給気口の真下から、50cm〜1mずらすだけで、体に当たる冷気が大きく減ります。
家具を動かせないときは、給気口の下に背の高い家具(本棚など)を置かない、カーテンで給気口をおおわない、の2つだけでも確かめてください。

3. 換気の強さを「弱」にする

浴室の換気扇のリモコンに、「24時間換気」の強・弱の切り替えがある場合は、「弱」にします。
出ていく空気が減れば、入ってくる冷気も減ります。
入浴のあとだけ「強」や「換気」にして、湿気が抜けたら「弱」に戻す。この使い分けで十分です。

対策4〜6|少し手をかける

給気口の冷気をやわらげる工夫

4. 給気口に風よけカバーを付ける

給気口にかぶせて、冷気の向きを上や横に変えるカバーが市販されています。
入ってきた空気が、いちど天井のほうへ流れ、部屋の暖かい空気と混ざってから下りてくるので、体に当たる冷たさがやわらぎます。
選ぶときは、給気口の形(丸型・角型)と大きさを測ってから。賃貸でも、ねじを使わずに付けられるものなら原状回復の心配がありません。

5. 暖房の風と混ぜる

エアコンの温風が、給気口のある壁のほうへ流れるように風向きを調節します。
冷気と温風が混ざって、足もとにたまる冷たい空気が減ります。
サーキュレーターを天井に向けて回すのも有効です。上にたまった暖かい空気が下りてきて、床の近くの温度が上がります。

6. フィルターを掃除する

給気口のふたを外すと、中にフィルターが入っています。
ほこりや排気ガスで黒くなっていたら、水洗いするか交換してください。目安は年に1〜2回です。
フィルターの掃除は、寒さを直接やわらげるものではありません。
ただ、詰まったままだと、空気が給気口ではなく、窓のすき間や換気扇から逆に入ってくるようになり、思わぬ場所が寒くなることがあります。

対策7|根本的に解決するなら

入ってくる空気を、出ていく空気の熱で温めてから部屋に入れる「熱交換型」の換気設備があります。
冷たい空気がそのまま入ってこないので、寒さの悩みは大きく減ります。
ただし、壁に穴を開けたり、ダクトを通したりする工事が必要です。
マンションでは、外壁は共用部分なので、管理組合の承認がいります。賃貸では貸主の承諾が必要です。
窓の断熱(内窓)とあわせて行うと、部屋全体の寒さがやわらぎます。
→ マンションの内窓は管理組合の許可が必要?申請から工事までの流れ

よくある疑問

24時間換気は、止めると法律違反になる?

法律が求めているのは、設備を付けることです。住んでいる人がスイッチを切ったからといって、罰則があるわけではありません。
ただ、建物は換気が動いている前提でつくられています。止めた結果の結露やカビは、住む人の使い方の問題と見られることがあります。

電気代はどれくらい?

浴室の換気扇を24時間回しても、月に数百円ほどです。
寒さを理由に暖房を強くするほうが、電気代への影響はずっと大きくなります。

寝るときだけ止めてもいい?

おすすめしません。
寝ているあいだは、人の息で湿気と二酸化炭素が増えます。窓も閉めきっているので、1日のなかでいちばん換気が必要な時間帯です。寝室の給気口は「絞る」にとどめてください。

給気口から音がうるさい・風がヒューヒュー鳴る

風の強い日に起きやすい現象です。
開きを少し絞ると、おさまることがあります。常に鳴る場合は、フィルターの詰まりや、ふたのゆるみを確かめてください。

まとめ|24時間換気が寒いときの対策

冬の朝の明るい寝室

  • 24時間換気は止めない・ふさがない。結露とカビの原因になる
  • いちばん効くのは給気口の開きを絞ること(全閉にはしない)
  • 給気口の真下にベッドやソファを置かない
  • 換気の強さは「弱」に。入浴のあとだけ強くする
  • 風よけカバーで冷気の向きを変える
  • 暖房の風やサーキュレーターで、冷気と暖気を混ぜる
  • 根本的には熱交換型の換気。マンションは管理組合の承認が必要
寒さの正体は、給気口から落ちてくる冷たい空気です。
止めるのではなく、量と通り道を変える。それだけで、冬の部屋はずいぶん過ごしやすくなります。

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※本記事は、建築基準法のシックハウス対策(2003年7月施行)で定められた換気設備の基準をもとに、2026年10月時点で作成しています。給気口の形や調節のしかた、換気設備の方式は建物によって異なります。お住まいの建物の取扱説明書や、管理会社の案内もあわせてご確認ください。