窓の寒さや結露の対策で、内窓(二重窓)を考えている方は多いと思います。
「部屋の内側に付けるのだから、管理組合に言わなくていいのでは?」と迷いますよね。
「部屋の内側に付けるのだから、管理組合に言わなくていいのでは?」と迷いますよね。
結論からお伝えします。
国のひな形(マンション標準管理規約)では、内窓の増設は「理事長に申請して、書面で承認を受ける工事」に入っています。
国のひな形(マンション標準管理規約)では、内窓の増設は「理事長に申請して、書面で承認を受ける工事」に入っています。
「室内側だから自由」とは言い切れません。
ただし、実際の扱いはマンションごとの規約と細則で決まります。この記事では、どの条文が根拠になるのか、申請から工事までの流れ、補助金を使うときの注意を整理しました。
※規約の内容は2026年10月時点で確認したものです。
ただし、実際の扱いはマンションごとの規約と細則で決まります。この記事では、どの条文が根拠になるのか、申請から工事までの流れ、補助金を使うときの注意を整理しました。
※規約の内容は2026年10月時点で確認したものです。
先に結論|内窓は「承認が必要な工事」に例示されている

根拠は、国土交通省の「マンション標準管理規約」第22条(窓ガラス等の改良)です。
令和7年10月に改正された最新版(単棟型)で確認しました。
令和7年10月に改正された最新版(単棟型)で確認しました。
| 条文 | 内容(要約) |
|---|---|
| 第22条 第1項 | 窓枠・窓ガラス・玄関扉などの改良工事(防犯・防音・断熱など)は、管理組合が計画修繕として行う |
| 第22条 第2項 | 管理組合がすぐに実施できない場合は、あらかじめ理事長に申請して書面による承認を受ければ、区分所有者が自分の責任と負担で実施できる |
| 第22条 第3項 | 申請と承認の手続きは、第17条(専有部分の修繕等)のルールを使う |
そして、この条文の解説(コメント)には、対象になる工事の具体例として、こう書かれています。
「複層ガラスやサッシ等への交換、既設のサッシへの内窓又は外窓の増設等」
内窓の増設が、名指しで例に挙げられています。
標準管理規約をそのまま使っているマンションなら、内窓は「申請して承認を受ける工事」です。
標準管理規約をそのまま使っているマンションなら、内窓は「申請して承認を受ける工事」です。
なぜ室内の工事なのに承認がいるのか
窓まわりは、部屋の中にあっても共用部分として扱われます。
標準管理規約では、窓枠と窓ガラスは専有部分に含まれないとされ、解説にも「開口部は共用部分として扱う」と書かれています。
標準管理規約では、窓枠と窓ガラスは専有部分に含まれないとされ、解説にも「開口部は共用部分として扱う」と書かれています。
| 場所 | 区分 |
|---|---|
| いまある窓のサッシ(窓枠)・窓ガラス | 共用部分(専用使用権あり) |
| 部屋の壁紙・床・天井の仕上げ | 専有部分 |
| 内窓(あとから付ける二重窓) | 開口部の改良工事として、第22条の対象 |
内窓そのものは、いまあるサッシをさわらずに、室内側の窓枠に取り付けます。
それでも「開口部の性能を変える工事」として、管理組合が把握しておくべきもの、という位置づけです。
それでも「開口部の性能を変える工事」として、管理組合が把握しておくべきもの、という位置づけです。
窓ガラスが割れたときの費用負担は、こちらで整理しています。
→ マンションの窓ガラスが割れたら誰が直す?費用負担のルール
→ マンションの窓ガラスが割れたら誰が直す?費用負担のルール
実際の扱いは3パターン|まず自分のマンションを確認
標準管理規約は、あくまでひな形です。
実際のマンションでは、おおよそ次の3つに分かれます。
実際のマンションでは、おおよそ次の3つに分かれます。
| パターン | 必要な手続き |
|---|---|
| A:標準管理規約どおり | 理事長に申請 → 理事会で審議 → 書面で承認 |
| B:細則で「届出」としている | 工事の届出書を出す(承認の審議は不要) |
| C:規約に窓の改良の定めがない | 古い規約に多い。管理会社に扱いを確認する |
見るところは2つです。
- 管理規約の「窓ガラス等の改良」という条文(第22条前後)
- 使用細則・リフォーム細則の「工事の申請・届出」の項目
読んでも判断がつかないときは、管理会社に「内窓を付けたいのですが、申請は必要ですか。書式はありますか」と聞くのがいちばん早い方法です。
承認・届出・不要の3段階の考え方は、こちらで詳しく説明しています。
→ マンションのリフォームは許可が必要?承認・届出・不要の3段階
→ マンションのリフォームは許可が必要?承認・届出・不要の3段階
申請から工事までの流れ

- 規約と細則を確認する(上の2か所)
- 業者に見積もりを依頼する……このとき「管理組合に出す書類も用意してほしい」と伝える
- 申請書を出す……標準管理規約では、設計図・仕様書・工程表を添付する(第17条第2項)
- 理事会の承認を待つ……承認・不承認は理事会の決議で決まる(第17条第3項)
- 工事……近隣へのあいさつ、搬入の時間帯などは細則に従う
気をつけたいのは4の待ち時間です。
理事会は月に1回というマンションが多く、申請のタイミングによっては承認まで1〜2か月かかることがあります。
理事会は月に1回というマンションが多く、申請のタイミングによっては承認まで1〜2か月かかることがあります。
内窓の工事そのものは短時間で終わりますが、手続きのほうが長いと考えておいてください。
冬に間に合わせたいなら、秋のうちに動き出すのが安心です。
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補助金を使うなら、承認の時間を逆算する
内窓は、国の窓リフォーム補助金の対象になる工事です。
ここで見落としやすいのが、補助金には予算と期限があること。
ここで見落としやすいのが、補助金には予算と期限があること。
「補助金の締め切りに間に合わせたいのに、理事会の承認が下りない」という順番の失敗が起きやすいところです。
見積もりを取る → すぐ管理組合に申請 → 承認が出てから契約・工事、の順で進めてください。
見積もりを取る → すぐ管理組合に申請 → 承認が出てから契約・工事、の順で進めてください。
承認を取らずに付けたらどうなる?
内窓は室内側に付くので、外からは見えにくい工事です。
それでも、あとから分かる場面があります。
それでも、あとから分かる場面があります。
- 部屋を売るとき……リフォームの履歴として買主や仲介会社に確認される
- 管理組合が窓の一斉交換をするとき……内窓が工事のじゃまになる場合がある
- 工事の音や搬入で、近隣や管理員に気づかれる
標準管理規約では、承認を受けた工事であっても、あとで共用部分や他の部屋に影響が出た場合は、工事を発注した区分所有者の責任と負担で対応すると定められています(第17条第6項)。
承認を取っていなければ、立場はさらに弱くなります。手続きは、自分を守るためのものと考えてください。
承認を取っていなければ、立場はさらに弱くなります。手続きは、自分を守るためのものと考えてください。
よくある疑問
賃貸マンションでも内窓は付けられる?
賃貸の場合は、管理組合ではなく貸主(大家さん)の承諾が必要です。
窓枠にねじで固定する工事なので、無断で付けると退去のときに原状回復を求められることがあります。
窓枠にねじで固定する工事なので、無断で付けると退去のときに原状回復を求められることがあります。
ガラスだけ複層ガラスに替えるのは?
窓ガラスは共用部分なので、内窓よりも手続きが厳しくなるのが一般的です。
第22条の解説でも「複層ガラスやサッシ等への交換」が例に挙がっていて、同じく申請と承認の対象です。
第22条の解説でも「複層ガラスやサッシ等への交換」が例に挙がっていて、同じく申請と承認の対象です。
内窓を付ければ結露はなくなる?
室内側のガラスが冷えにくくなるので、結露は出にくくなります。
ただし、部屋の湿度が高いと、もとの窓と内窓のあいだに結露が出ることもあります。換気とあわせて考えてください。
→ マンションの結露は誰の責任?分譲と賃貸で変わる負担のルール
ただし、部屋の湿度が高いと、もとの窓と内窓のあいだに結露が出ることもあります。換気とあわせて考えてください。
→ マンションの結露は誰の責任?分譲と賃貸で変わる負担のルール
管理組合が全戸の窓を替えてくれることはある?
あります。第22条第1項のとおり、本来は管理組合が計画修繕として行う工事です。
大規模修繕の計画に窓の改良が入っていないか、総会の資料や長期修繕計画を一度見てみてください。近く予定があるなら、個人で付けるかどうかの判断が変わります。
大規模修繕の計画に窓の改良が入っていないか、総会の資料や長期修繕計画を一度見てみてください。近く予定があるなら、個人で付けるかどうかの判断が変わります。
まとめ|マンションの内窓と管理組合の許可

- 標準管理規約では、内窓の増設は第22条(窓ガラス等の改良)の例に挙げられている
- 必要なのは理事長への申請と、書面による承認(第22条第2項)
- 実際は承認・届出・定めなしの3パターン。規約と細則で確認する
- 申請には設計図・仕様書・工程表。業者に用意を頼む
- 理事会の承認まで1〜2か月かかることがある
- 補助金を使うなら、承認の時間を逆算して早めに動く
手続きは少し手間ですが、一度通してしまえば安心して暖かい冬を迎えられます。
まずは管理規約の「窓ガラス等の改良」の条文を開いてみてください。
まずは管理規約の「窓ガラス等の改良」の条文を開いてみてください。
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※本記事は、国土交通省「マンション標準管理規約(単棟型)」令和7年10月改正版の第17条・第22条および同コメントを2026年10月時点で確認して作成しています。実際に必要な手続きは、お住まいのマンションの管理規約・使用細則によって異なります。補助金の内容・期限は年度によって変わりますので、最新の公式情報をご確認ください。
