留守にしていても、玄関の前に荷物を置いてもらえる置き配。
便利ですが、マンションの場合は「廊下に置いていいの?」と気になりますよね。
便利ですが、マンションの場合は「廊下に置いていいの?」と気になりますよね。
結論からお伝えします。
玄関前の廊下は「共用部分」なので、原則として物を置いてはいけない場所です。
そのうえで、置き配を認めるかどうかは、マンションごとに使用細則で決めることになっています。
玄関前の廊下は「共用部分」なので、原則として物を置いてはいけない場所です。
そのうえで、置き配を認めるかどうかは、マンションごとに使用細則で決めることになっています。
認めているマンションでも、長く置きっぱなしにしない・たくさん置かない・廊下をふさがないが条件です。
この記事では、国土交通省のマンション標準管理規約(令和7年10月改正版)をもとに、置き配の考え方を整理しました。
※内容は2026年9月時点のものです。
この記事では、国土交通省のマンション標準管理規約(令和7年10月改正版)をもとに、置き配の考え方を整理しました。
※内容は2026年9月時点のものです。
玄関前の廊下は「共用部分」です
標準管理規約では、廊下は共用部分として扱われています。
そして、同じ共用部分でもバルコニーとは大きな違いがあります。
そして、同じ共用部分でもバルコニーとは大きな違いがあります。
| 場所・設備 | 扱い | 自分だけが使える権利 |
|---|---|---|
| バルコニー | 共用部分 | あり(専用使用権) |
| 玄関扉(錠と内側の塗装を除く) | 共用部分 | あり(専用使用権) |
| 玄関前の廊下 | 共用部分 | なし |
| 宅配ボックス | 共用部分(建物の附属物) | なし |
| メーターボックス | 共用部分 | なし |
バルコニーは共用部分ですが、その住戸の人だけが使える専用使用権があります。
一方、玄関前の廊下には専用使用権がありません。
自分の部屋の前であっても、住んでいる全員のための通路という位置づけです。
→ マンションのバルコニーは誰のもの?物置がダメな理由
一方、玄関前の廊下には専用使用権がありません。
自分の部屋の前であっても、住んでいる全員のための通路という位置づけです。
→ マンションのバルコニーは誰のもの?物置がダメな理由
標準管理規約の考え方|原則は不可、例外として認めることもある

置き配については、標準管理規約の解説(コメント)に、はっきりと書かれています。
専用使用部分でない共用部分に物品を置くことは原則として認められないが、例外的に共用部分への置き配を認める場合には、長期間の放置や大量・乱雑な放置等により避難の支障とならないよう留意する必要がある。
出典:国土交通省「マンション標準管理規約(単棟型)」(令和7年10月改正)第18条関係コメント④
ポイントは3つです。
- 廊下のような共用部分に物を置くのは、原則として認められない
- ただし、例外として置き配を認めることはできる
- 認める場合も、避難の妨げにならないことが条件
さらに同じ解説では、使用細則で決めておくことが考えられる事項として、「置き配を認める際のルール」が挙げられています。
つまり、OKかNGかは、それぞれのマンションが自分たちで決める仕組みです。
つまり、OKかNGかは、それぞれのマンションが自分たちで決める仕組みです。
この置き配の解説は、宅配の利用が急に増えた時期の令和3年の改正で加わり、令和7年版にも引き継がれています。
なぜ廊下に物を置いてはいけないのか|避難経路だから
理由の中心は、バルコニーと同じく避難です。
火事のとき、廊下は住民が外へ逃げるための通路になります。
煙で視界が悪いなかで、足もとに段ボールが置いてあったらどうでしょう。
つまずいたり、車いすや担架が通れなくなったりするおそれがあります。
煙で視界が悪いなかで、足もとに段ボールが置いてあったらどうでしょう。
つまずいたり、車いすや担架が通れなくなったりするおそれがあります。
日常の場面でも、置き配の荷物は次のようなトラブルの原因になりえます。
- ベビーカーや車いすの通行のじゃまになる
- 隣の住戸のドアの開け閉めに当たる
- 長く置かれると、盗難やいたずらの心配が出る
- 生ものが入っていると、においや虫の原因になる
自分にとっては数時間でも、廊下は毎日みんなが使う場所です。
その感覚を持っておくと、ルールの意味が見えてきます。
その感覚を持っておくと、ルールの意味が見えてきます。
置き配OKのマンションでも守りたいこと
使用細則で置き配を認めているマンションでも、標準管理規約の考え方に沿って、次の点は意識しておきたいところです。
| 気をつけること | 具体的には |
|---|---|
| 長く置きっぱなしにしない | 受け取れる日を配達日に指定する。旅行中は置き配にしない |
| たくさん置かない | 大型の荷物やまとめ買いは、対面受け取りか宅配ボックスに |
| 廊下をふさがない | ドアの前に寄せて置いてもらう。通路の真ん中に置かせない |
| 置き配用の箱やバッグを出しっぱなしにしない | 常に置いておくと、共用部分に私物を置いている状態になる |
「メーターボックスに置き配」は要注意
置き配の場所として、玄関横のメーターボックスを選べる宅配サービスもあります。
ただ、メーターボックスも共用部分です。
ただ、メーターボックスも共用部分です。
中には、ガスや水道のメーター、配管などの設備が入っています。
点検や、もしものときの作業のじゃまになるため、中に物を置かないよう求めているマンションもあります。
使えるかどうかは、置き配と同じく使用細則や掲示で確認してください。
点検や、もしものときの作業のじゃまになるため、中に物を置かないよう求めているマンションもあります。
使えるかどうかは、置き配と同じく使用細則や掲示で確認してください。
自分のマンションのルールを確かめる方法
- 使用細則を開く(「置き配」「共用部分の使用」「廊下」などの項目)
- 掲示板やお知らせを確認する(置き配のルールを掲示しているマンションもある)
- 書かれていなければ、管理会社や管理組合に問い合わせる
なお、オートロックのマンションでは、配達員が建物の中に入れないと玄関前まで届けられません。
この場合、置き配の場所は宅配ボックスや、サービスごとに決められた場所になります。
この場合、置き配の場所は宅配ボックスや、サービスごとに決められた場所になります。
宅配ボックスがないマンションは?

玄関前の置き配が難しいなら、本命はやはり宅配ボックスです。
宅配ボックスは、標準管理規約では共用部分の設備として扱われています。
宅配ボックスは、標準管理規約では共用部分の設備として扱われています。
「うちのマンションにはない」という場合も、あきらめる必要はありません。
標準管理規約の解説では、壁や床面に宅配ボックスを固定する程度の、共用部分への加工が小さい工事なら、総会の普通決議で実施できると考えられる、とされています。
標準管理規約の解説では、壁や床面に宅配ボックスを固定する程度の、共用部分への加工が小さい工事なら、総会の普通決議で実施できると考えられる、とされています。
普通決議は、建物の形を大きく変える工事などに必要な特別決議よりも、要件のゆるい決め方です。
置き配で困っている住民が多いなら、理事会に提案してみる価値はあります。
置き配で困っている住民が多いなら、理事会に提案してみる価値はあります。
工事の手続きの考え方は、こちらの記事で整理しています。
→ マンションのリフォームは許可が必要?承認・届出・不要の3段階
→ マンションのリフォームは許可が必要?承認・届出・不要の3段階
管理組合で置き配のルールを決めるなら
理事になって「うちも置き配のルールを決めたい」という立場の方もいると思います。
標準管理規約は「使用細則で決める」とだけ示しているので、中身は各マンションで考えることになります。
標準管理規約は「使用細則で決める」とだけ示しているので、中身は各マンションで考えることになります。
運用でもめないためには、次のような項目をあらかじめ文章にしておくと話が早くなります。
| 決めておきたい項目 | 考え方の例 |
|---|---|
| 置いてよい場所 | 玄関ドアの前だけ/メーターボックスは不可 など |
| 荷物の大きさ・数 | 廊下の通行をさまたげない大きさ・数まで |
| 置いておける時間 | 当日中に回収する など |
| 放置された荷物の扱い | 何日を過ぎたら、誰が、どう対応するか |
| 置き配用バッグ・箱 | 常に置いておくのは可か不可か |
ポイントは、標準管理規約の「避難の支障とならないよう」という一文を、具体的な数字や場所に置きかえることです。
「長期間」「大量」のままだと、人によって受け取り方が違い、かえってトラブルのもとになります。
「長期間」「大量」のままだと、人によって受け取り方が違い、かえってトラブルのもとになります。
決めたルールは、掲示板や全戸配布で知らせるところまでやっておくと、住民にも配達員にも伝わりやすくなります。
賃貸マンションの場合
賃貸でも、廊下が住民みんなの通路であることは変わりません。
ルールの根拠は、賃貸借契約書や入居時の案内(使用細則)です。
分譲マンションの一室を借りている場合は、そのマンションの管理規約・使用細則も守る必要があります。
迷ったら、管理会社か大家さんに確認しておくと安心です。
分譲マンションの一室を借りている場合は、そのマンションの管理規約・使用細則も守る必要があります。
迷ったら、管理会社か大家さんに確認しておくと安心です。
まとめ

- 玄関前の廊下は共用部分で、専用使用権もない
- 共用部分に物を置くのは原則として認められない
- 置き配を認めるかどうかは、マンションごとに使用細則で決める
- 認める場合も長期間・大量・乱雑に置かない(避難の妨げにしない)
- メーターボックスも共用部分。中に物を置けるかは要確認
- 宅配ボックスは共用部分の設備。加工が小さい設置工事なら普通決議で実施できると考えられる
- 実際のルールはお住まいの管理規約・使用細則が正
置き配は、忙しい毎日を助けてくれる便利な仕組みです。
だからこそ、廊下はみんなの逃げ道——この一点を頭に置いて、気持ちよく使っていきたいですね。
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※本記事は国土交通省「マンション標準管理規約(単棟型)」(令和7年10月改正版)の別表第2、第18条関係コメント①④、第47条関係コメントをもとに作成しています(2026年9月時点)。標準管理規約は国が示すモデルであり、実際の規約はマンションごとに異なります。個別の判断については、お住まいの管理規約・使用細則をご確認のうえ、管理会社にご相談ください。
